アダルトチルドレンの自尊心喪失!背後の家庭環境と自我の関係とは?

近年の家庭環境は、共働き世代の増加により、非常に複雑な人間関係を内包するようになり、その中で機能不全家庭と呼ばれる、これまで通常ではあった家庭の団らんが失われているケースが多くなっています。

アダルトチルドレンと呼ばれる、そうした機能不全家庭の中で育ち、一般的な常識とは異なる価値観や考え方を持つ、特異な存在の心理について、自尊心を中心に解説していきます。

アダルトチルドレンの心理とは?トラウマとなる家庭環境

親からの虐待、あるいは過剰なしつけの行われる家庭や、その家庭内で通用する孤立した人間関係の中で、大きな家庭の中にあるルール、及びそれに対して従順であることを強要されたり、従順であることでトラブルを回避するケースがあります。

これが長期的になる場合に可能性のある、一種のトラウマ(心的外傷)を成人しても、ずっと継続している状態をアダルトチルドレンと分類されるようになりました。これには大きく分けて以下のようなタイプがあります。

    <アダルトチルドレンのタイプ>

  • 道化師:マスコット・・・過度に子供っぽく、ストレス処理を自分では出来ず、常にふざけてしまう習慣がある。
  • 世話役:ケア・テイカー・・・思いやりがあり、聞き手に回ることが多いが自分の正当な要求は押し殺してしまう。
  • 人形:プリンス・プリンセス・・・ある程度理不尽な要求でも、周囲の期待に応えようとする傾向が強く、配慮が細かい。
  • 英雄・女優:ヒーロー・・・生真面目で努力家を評価されるが、自虐的で自暴自棄に陥ることが度々ありヒステリー的。
  • 身代わり:スケープ・ゴート・・・問題を起こして周囲の関心を呼ぼうとする行動や言動、自己も含め排他的。
  • 迷子:ロスト・ワン・・・周囲に心配をかけず、良い子でいることで自我に対して失望感を抱えている。

これらの根本に存在するのは、心理的に自我が未成熟で、本質的に親の愛情を無条件に与えられるのではなく、特定の条件を与えられた際に愛情を感じられる経験によって、親子の関係が親類のような血縁関係ではなく、他人と同じように関係性に距離を置くパターンが関係しています。

勉強で学校成績が良い、世間体に合わせた親が考える子供らしい姿に、子供自身がそれに配慮して自我を差し置いて、従順であれば家庭内は平穏無事であるような環境ですね。

虐待などはその典型で、過剰なしつけも家庭といった共存関係を壊さないためには、自分がまずそれに対して一過性の我慢を維持すれば収まるだろうという心理状態です。これがトラウマとなって成人しても継続して性格にも影響をもたらすのが、アダルトチルドレンです。

つまり性格やその人の本質的な精神とは異なり、自らのトラウマによって自我を自分でコントロールしてしまう、不可逆的な心理的負荷が常にかかった状態で、あまりにその負荷が高すぎる場合は、過剰なストレスで精神的に追いつめられて行くことになります。

自己否定の本質!その心理

アダルトチルドレンのようなトラウマとなった本質的な心理状態は、要因から結果を把握して、その自分の存在を見つめ直すという経験則が喪失しています。つまり、自分にとっての本当の心を素直に受け止めることが非常に困難となります。

自尊心というのは、一歩間違えれば利己的で、強すぎれば他者を排除し、その人間的なコミュニケーションは維持できません。しかし喪失してしまった場合は、自分のアイデンティティーを継続して、自分の意見、自分の主張を自ら封じ込めてしまうために、あたかも自分自身の人生を見失うような心理に陥ってしまいます。

アダルトチルドレンの心理を的確に表現するなら、それは自分の心自体を他人の中に住まわせてしまい、他人任せに自分の主張や考えを依存させるといった、心の歪みをもたらすのです。

家が根源?背景にある家庭

様々な心理的ストレスから本能的な回避する考えや発想は、現実を直視して自己解決出来ない存在がそこに長く停滞していることが要因となります。海外では、AdultChildrenofAlcoholicsとして、アルコール依存症の親がいる家庭の子供に顕著に見られるとしています。

常に正常な心理や常識的な世間体といった、家庭外の環境と家庭内にある乖離が、自然とその子供には二極性を持たせてしまうことになり、とにかく状況の変化に柔軟に準じてきた結果、自尊心を得られる機会を喪失しているというわけです。

自己否定から他人への否定へ変質!自我と他人の関係

アダルトチルドレンの言動には、ありのままの自分を受け入れる精神的な余裕はあまり多くはありません。これは同時に幼少期に育った環境での親もまた同様のケースが当てはまります。つまり親もまた子育てに夢中になれない環境や心理状態が存在するのです。

その結果、親が自分の子供を一人の人格としては認めず、その家庭の中の単なる自分以外の他人のような親類としては、非常に曖昧な関係があります。否定も肯定も評価もされず、子供にとってはこうした親の存在は、非常に恐怖や不安を象徴する存在になります。

そこから逃れるには、自我と他人を区別するのではなく、自分が他人と同化するような方向に流れていくのです。ここに、自分は他人と同じで、他人は自分と同じという幼児性が固定化されることになります。

自己表現の不完全!その心

アダルトチルドレンである自覚を持っていなくとも、そうした言動に近い行動をする人には、共通の代替行動とも呼べる独特の生活習慣を見ることがあります。それはテレビや雑誌、あるいは外部からもたらされた情報には、非常に素直に疑いもなく受け入れてしまう点です。

これは、後述する共依存にも関係してくることですが、アダルトチルドレンにおいて自尊心が重要な鍵となるのは、主体的に物事を考えて状況に応じた思考の変化に、乏しいことがあげられます。つまり、物事をなんでも鵜呑みにする傾向が強いのです。

そのため数ある現実の事象は、何からの形で自分で関係があるか、あるいは無関係かではっきりとその境界線が遮断されているのです。感情移入が非常に敏感で、先回りして相手の見えない感情までを自分で想像し、それを真実と思い込む傾向があります。

方向性が異質?依存体質

アダルトチルドレンである人を外見から判断することは、非常に困難を要します。何故なら、アダルトチルドレンい該当する人ほとんど人は、常識的で、一応の礼儀も心得えており、会話もごく普通に感じられるからです。

しかし、この様子はアダルトチルドレンと親密な関係にある人とでは、その差異は歴然として異様に見えるのです。とにかく、アダルトチルドレンの人は、相手が要求をしてくる前に、何事も無意識で自分で準備し、先回りして配慮するのが当然と思う部分があります。

例えばアダルトチルドレンの親を持つ、成人した子供の家庭では、就職から食事に至るまで、自分の人生であるかのような過剰な心配を持ち出しては、些細なことまで補おうとする言動が見られるのです。一見してそれは、マザーコンプレックスのような依存性のある行動の様に見えます。

しかし根本的にそうしたコンプレックスと大きく違うのは、他者の自主性を尊重しないことです。それをアダルトチルドレンの人に指摘すると、逆上したり、感情が激しくなり、一気に相手を批難したりするようになります。依存体質そのものが、アダルトチルドレンの自己表現となってしまっているのです。

アダルトチルドレンの根底にある共依存!それは一体何か

自分から自主的に行動をして、自分から変化を生み出して創造的な行動をするのではなく、常に他人と自分との関係の中でしか存在意義を見いだせず、孤独に対して耐性がない性質を共依存と呼びます。

身内が独立した意識で自主的に行動を始め、自分とは違った意見や主張をし始めると、アダルトチルドレンの人は、孤立を強く感じるのです。これは他人の価値観は、自分と同じで共通しているといった固定観念と同じレベルです。

しかも共依存体質のアダルトチルドレンの場合は、自分が我慢や犠牲を受けることを自分の性格で根本的に直せないと自覚している点が、非常に厄介です。そのため、そうした人が親となって家庭の長となった場合、その我慢や犠牲は同じように子供にも強いることになります。

つまり成人してからのアダルトチルドレンは、自尊心そのものの概念が欠如し、自尊心とは常に相手のためにあるといった、自虐的な観念に固定されてしまうのです。

身近な共依存の例とは?

ここで、アダルトチルドレンの非常に特徴的な共依存の例をあげていきます。

    <共依存の典型的な例>

  • 相手はこうするはずだと断定して、物事を先回りして行動する
  • 家庭内の態度と外出時の他人と接する態度に、非常にギャップが顕著にある
  • 相手の要求が無くとも、尽くすことが最良と思い込んでいる
  • 自分から連絡を入れると、後からどう思われているか不安に駆られる
  • TPOが激しく、服装をとにかく頻繁に変えて外出する
  • 何事も相手を優先し、自分の身内にもそれを強要する
  • 一人で部屋にいると息がつまり、落ち着かず、すぐに外出してしまう
  • 誰かに頼ることがあっても、それに対して自分は関わろうとはしない
  • 自分に全く関係の無い他人の話に、感情移入が激しく思い入れが強い
  • 相手から自分に対して攻撃を受けても、現実を直視せず見てない、感じないふりをする
  • 問題を解決するのではなく、現状維持に務め、余計なことは一切したくない

常に他者によって自分の行動や思想が影響を強く受け、困難があろうと現実から逃避するような行動は共依存によくみられます。似たような行動特性に同調圧力がありますが、共依存との違いは協調性という共通認識との接点ではなく、本人個別の思い込みや固定された観念から来ており、環境が変わっても本質が変わらない点です。

自信喪失のまま大人になると?

共依存の性質に従い、非常に人間関係が限定的になり、親しい他人との関係性は親密さも深く、また相手の行動を制限するまでに、自分と相手の共通点を見出そうとしていくことになります。

例えば家ではテレビばかりを観ていて、内容は感情移入しやすいドラマや映画、思考しなければならないテーマの番組ではテレビを消し、外出では決まった近所の人と時間を忘れるまで長話をするなどです。極端に人付き合いが苦手なため、日課のような生活習慣に執着します。

自尊心の有無というのは、自分の生活は自主的に自分のために何かをすることが起点となるはずですが、アダルトチルドレンの場合は自分以外の他者に何かをすることが、生活の中心になってしまうのです。

心理学的と精神医学上の自尊心の違い!さらに詳しく解説

アダルトチルドレンの説明の際には、2つの自尊心の考え方に対して考慮しておく必要がありますので、ここで少し説明を加えておきます。

心理学上の自尊心とは?

心理学上における自尊心の定義は、自己に対して他者と自我を対比し両者を肯定的に受け入れ、その中で自分の主張が他者と食い違っても、指摘をしながら議論可能な方向の会話が可能となる態度です。いわゆる決めつけ的な思い込みの強い前提条件では、人と接しない態度ですね。

精神医学上の自尊心とは?

自我の確立を自覚し、自分のありのままを相手に対して表現できることが、精神学上の自尊心の定義です。確固たる主張があり、自分という人間の特性を理解している状態ですね。

アダルトチルドレンかも?自尊心を育てる方法について

アダルトチルドレンの場合は、まず本人自体が自覚を伴わず、共依存が状態化していますので、自尊心という概念を生み出すのは、何もアダルトチルドレンだけの問題ではありません。これは、成人になる過程のなかで、一定の心理的訓練で打開することは可能です。

固定概念という弊害!

固定概念とは、こうしなければならないといった習慣からの脱出と考えると、良い結果に向かわせることが出来ます。それにはまず、何か一つでも自分だけが自分のためにやることを、少しづつ増やしていくことです。

それには概念を外部から享受する、様々な生活習慣の見直しからです。習慣化した物事を考えないで済むような一方的な情報、メディア情報、テレビをまずは見るのをやめることです。

も他人として一部の助言や支援、手伝いは止めていきます。まず要求なき先回りの支援や自分か助言、手伝いは自分の都合であると自覚するべきでしょう。能動的であっても、その行動が相手から拒否されたら、そこで諦めて自分の行動を優先するようにしていきます。

妥協の選択肢を選ばない!

この妥協とは、自分に対してのこれまで慣れてきた他人と自分の関係性のことです。アダルトチルドレンの自尊心は、常に他人の心の中に存在するといった無意識な傾向が強いからです。他人は、自分と同じ考えでもなく、また常に共感してもらえなくとも、互いに言葉や態度で協力できます。

まず他人に自分から協調や共感を得ようとする行動は、常に相手の心があって始めて得られるものですから、最初に自分から相手に要求したり、あるいは出来ないことははっきりと意思表示して、物事に断る勇気や意思疎通に積極的になる自己意識を持つことです。

相手に合わせて自分の言動を変化させて、それが良い方向へと向かない場合、それは単なる妥協の産物であると理解するべきですね。

    <日常生活で自分を取り戻す方法>

  • 自分は他者がいなくても独立した人間であり、他人も独立していると意識する
  • 身内や家族にも個別のプライベートがあり、共通点はやがて少なくなる
  • 自分の考えには間違いがあろうと、それはごく普通で正常だと強く思うこと
  • 誰も悪くなく、むしろ状況や環境が悪いと考え、状況の打開を最優先に捉える
  • 敢えて、自分とは真逆の考えや積極的な他人との接触機会を増やしていくこと
  • 親密には節度があり、他人は部分部分でしか共感は得られないと自覚する

アダルトチルドレンの自覚!その自尊心の根本回復について

アダルトチルドレンとは、精神的、心理的に、またどちらのアプローチで改善するべきなのかは、海外でもまだ研究途上にある問題です。しかしなから、既に説明したようにその根底は、幼少期からの教育や家庭環境から、強い影響を受けていることだけは確かなことです。

こうした根源は結局は強いトラウマであり、他人に対する独特の精神的、心理的依存性は他社に対しても大きな負担を強いるものになります。時には、自分が極めて人から避けられる孤立した存在になる場合もあります。

強迫性障害には暴露療法という治療法が確立されているように、敢えて自分が全く共通点の無い環境に身を起き、むしろ積極的な負荷のかかる状況に自分を置いてみる必要もあるでしょう。

情報の受け取り方とは?

アダルトチルドレンの特性の一つに、情報を鵜呑みにし盲信してしまう特性があります。これは習慣化した生活の中に存在しますので、テレビ、あるいはインターネットなども、時には自ら遮断し、書籍で考えながら読み進めるような、思考性を養うことも必要です。

衝動に対して前向きになる!

自尊心の欠如は、自我が確立せずに他者の心理に合わせて、それが自分の想像と合致したことで自分と同じであるとし、そこに疑似の自我を見出してしまいます。しかし、前述したように、通常は共感というのは同じ経験則か、あるいは共通の体験がない場合は得ることが出来ません。

共感や同情が拒否された時に、自分が強烈な感情が湧き上がる衝動に駆られたときこそ、自分の中にある未熟なアダルトチルドレンの要素があることを自覚し、他者を受け入れる勇気を持つように自己意識を変えていくチャンスとなります。

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