アダルトチルドレンの心の孤独…それは「愛着障害」かもしれない

子供というのは、親の愛をたくさん栄養にして大きくなるものです。

時に親との関係に亀裂が走っても、反抗することがあっても、どこかに「親は見捨てないでいてくれる」という安心感があることは、子供が「自分は愛されている」という自信につながります。そして「愛されている」という自信は「自分はありのままでいい」という自己肯定感につながり、社会で生きていくための芯になります。

しかし、親に何らかの理由で甘えられなかった子供たちが心に葛藤を抱え、大人になってからの影響に苦しむケースも多く確認されています。「アダルトチルドレン」がそのひとつ。そして、そのアダルトチルドレンの先にある「愛着障害」もそのひとつです。

アダルトチルドレンと一緒に語られることの多い「愛着障害」とはどんなものなのかについて、あなたも一緒に考えてみませんか?

目次

アダルトチルドレンに似ているって本当?「愛着障害」とは何か

親との関係がうまく築けていない「愛着障害」

人が生まれて、最初に出会う人間は親です。親は子供にとって絶対的な存在であり、子供に無償の愛を注いでくれる人でもあります。

子供は、親に抱きしめてもらったり抱っこしてもらったりして「自分は愛されている」と確認しながら大きくなり、また親への信頼を深いものにしていきます。

何かあっても親が守ってくれる、助けてくれる…その気持ちを持つことで、子供は困難に立ち向かうことができたり、何かを乗り越えることができたりします。

しかし、何らかの理由で親に愛情をもらえなかった子はどうなるでしょうか。

  • 親に否定ばかりされていた
  • 親が離婚したり不仲だったりして、十分な愛情を感じることができなかった
  • 他の兄弟ばかりが可愛がられ、自分に目を向けてもらえなかった
  • 過剰に期待され、それに向かって努力することを強いられた

これは一例ですが、このような家庭環境に置かれた子供は「親に愛された」という経験が薄いために、親に気に入られようと過剰に頑張りすぎたり、顔色を窺って行動したりします。

その経験は大人になってからの人間関係にも影響し、気に入られるために人の顔色を窺ったり、逆に親のような愛情をくれる誰かを探してみたり…という問題が出るようになります。これが「愛着障害」です。

アダルトチルドレンが持つ問題~「愛着障害」の辛さとは

「見捨てられたくない」という不安が起こす対人トラブル

愛着障害にも色々な種類があるので一概に言えませんが、大きな問題のひとつに「依存」があります。愛着障害を持つ人というのは、常に「見捨てられるかもしれない」という不安を心に抱えています。だからこそ友達の顔色を窺い、相手に気に入ってもらえるように行動しようとします。

それだけならいいのですが、「見捨てられるかもしれない」という不安を抱えることで相手を試そうとしたり、相手が他の誰かと一緒にいると「離れていくかもしれない」という不安から束縛するようになったり、人間関係を築くうえで問題を起こすことが増えていきます。

「依存」が引き起こす孤独感

こうして相手に依存してしまうと、相手もその重さに耐えきれなくなり離れようとします。

悲しいことに、愛着障害がもつ「見捨てられたくない」という気持ちの重さが、相手が離れていくきっかけをつくることになってしまいます。こうして愛着障害を持つ人の近くからどんどん人が減っていき、当の本人はいつまでも心の孤独を解消することが出来ず、やがては心の病を発症してしまうことも。

「依存」は人が離れていく要因を作ってしまうだけでなく、自分も「いつ人が離れていくのか」という不安にさいなまれ、苦しむことになります。そう、依存は「相手を苦しめるからやめよう」という以前に、これ以上なく当人が苦しむからこそやめる努力をしたほうがいいのです。

アダルトチルドレンに知ってほしい!「愛着障害」と「発達障害」の違い

「愛着障害」と「発達障害」は別のものです

「愛着障害」について調べてみると、「発達障害」ととてもよく似た症状であることが解ります。このため、ネット上で自分のことを調べたひとが「もしかして、私は発達障害なのではないか」と思ってしまうことも。しかし、発達障害と愛着障害はまったく別のものですので、ネット上の情報だけで決めつけないことです。

発達障害は先天性のもの・愛着障害は後天的なものです

発達障害とは、生まれつきの脳機能の問題のことで、先天的なものです。このため、親の養育がどんな状態であったとしても、発達障害は治ることがありませんし、本人の努力で改善することも難しいです。

現在は子供が小さいうちに診断名を付け、適切な療育をすることで症状の改善も見られるようになってきましたが、先天性のものである以上は完全な改善をすることは困難です。この発達障害は親が悪いわけでもなければ、本人が努力していないわけでもない「障害である」ということを認識しなければなりません。

一方で、愛着障害の場合は「親子の関係」が引き金になって起きるものですので、後天的なものになります。そして、親と子が適切な関係を築くことで少しずつでも改善が可能です。これが、発達障害と愛着障害の大きな違いになります。

診断は医師にしかできません!安易な自己診断はしないこと

自分が発達障害なのか、それとも愛着障害なのか、それはあくまで専門医にしか診断できません。受診して、発達検査を受けてはじめて発達障害かどうかが解りますので、ネット上の自己診断だけで「自分は○○なんだ」と決めつけてしまわないことです。

仮にどちらかだったとしても、今は医師をはじめ心理士などきちんとした知識を持つ専門家が増えていますし、発達障害の場合は療育機関も各都道府県に見られるようになりました。

ネットの情報は「参考」「きっかけ」にとどめ、そこから先に進む場合は医師の診断を受けてください。発達障害と愛着障害は非常によく似ているため、見分けが難しいと言われています。

まずは自分が何なのかを診断してもらって、はじめて具体的な対応をしていくことができます。あくまで、発達障害と愛着障害は別問題であるということを認識しなければなりません。

アダルトチルドレンに多い?「愛着障害」の「試し行動」

試し行動ってなに?

2016年に放送されていたドラマ「はじめまして愛しています」をご覧になった人はいませんか?このドラマには、親から愛情をもらうことができずに施設で生活する男の子が出てきます。

主人公となった夫婦が、この男の子を家に引き取ろうと考えて自宅で共に生活していたとき、男の子はジュースを壁にぶちまけるなどして夫婦をとても困らせてしまいます。これが、「試し行動」です。

本当に愛してくれているのか?を相手に試している

そして「愛着障害」を持った子供は、基本的に相手を信用していません。親から愛情をもらえなかった子供は、「もう誰かを信じて、裏切られるのは嫌だ」と考えています。また誰かを信じて、好きになった相手が離れていくことの恐怖を胸に抱えてしまっているからです。

このため、愛情をくれそうな相手にはお試し行動をします。わざと困らせてみたり、怒らせてみたり。子供なら、大人が怒るようなことをわざと言ったりやったりして、相手の反応をみます。

大人からすればたまったものではないくらいの行動ですが、この裏には「こんなことをする自分でも、あなたは愛してくれますか?」というメッセージが込められています。また、、「まだ嫌われていない」という確認をする行為でもあります。子供自身が「自分はちゃんと愛されている」と確認できるまで、この行動は続きます。

「愛着障害」は不安感が強い?不安が大きいからこそエネルギーを使う

愛着障害を持っている人は集中力がない?

「愛着障害」をもっているすべての人に当てはまるわけではありませんが、多くの人は「不安が強い」という特徴があります。

  • 特に何もしていないのに、すごく疲れてしまう
  • 目の前にあるやるべきことに集中することができない
  • 人間関係を大切にするということができない

周りから見ると「何もしていないのに、いつも疲れている。根性がない」「集中力散漫」に見えるかもしれません。でも、これはアダルトチルドレンや愛着障害の人が「いつも何かに不安を感じている」ためです。

「○○に嫌われたらどうしよう」と考えすぎたり、物事に対していちいち「どうしよう、どうしよう」と不安になりすぎるあまり、そちらに多くのエネルギーを使ってしまうのです。

その結果、仕事が置き去りになってしまったり、今ある人間関係を大切にできなくなってしまうことも…。不安が強すぎると、そのことばかり考えて大切なことが置き去りになってしまいます。これも、アダルトチルドレンが気を付けていかなければならないことですね。

アダルトチルドレンから抜け出すために~「愛着障害」への気づきと乗り越え方

「愛着障害かも」と思ったら…

「愛着障害」から抜け出す方法として、「子供時代のやり直し」があります。子供として甘えることができなかったぶんを取り戻すために、もう一度子供時代をやり直すという方法です。

ただ、これは親が子供のことを「自分の育て方の影響で、アダルトチルドレンになった」と認めることが前提になりますので、それがない場合は使うことができません。

その場合は、まず病院でカウンセリングを受けてみることをお勧めします。アダルトチルドレンや愛着障害になると、自分の気持ちをはっきり口に出すことができなくなることもありますが、病院の医師相手であれば打ち明けることができるのではないでしょうか?

友達だと「こんなことを言ったら嫌われるかもしれない、迷惑かもしれない」という心配をしますが、医師であればお仕事として聞いてくれますからね。

ただ心のうちを吐き出すだけでも、気持ちがすっきりするという人はたくさんいます。また、どんな相手であったとしても「まず自分の正直な気持ちを相手に言う」という行為が、前進につながるのではないでしょうか?

アダルトチルドレンから脱却!「愛着障害への気づき」は第一歩です

「気づく」ことはあなたの大きな第一歩

アダルトチルドレンの人の多くは、自分がアダルトチルドレンであることに気づかず「ずっと生きづらさを抱えて生きてきた」というひとです。特に子供のころは、自分がアダルトチルドレンなんて思いもしなかったという人は多いのではないでしょうか?

特に、今の30代以上だと「どんな親でも親は親。感謝すべき」という考えを刷り込まれて生きてきた人が多いので、「親を怒らせる自分が悪いんだ」と無理矢理自分を納得させて生きてきたという人も少なくないはずです。

でも、時代は変わりました。「親だからと言って、必ずしも正しい存在ではない」ということが叫ばれるようになってきています。

これは、自らがアダルトチルドレンであることに気付いた人が、声をあげてきたからに他なりません。そう、アダルトチルドレンで苦しんでいる人はたくさんいます。決してあなたがダメなわけでも特別なわけでもないのです。

アダルトチルドレンから逃れよう!愛着障害の先には必ず希望があります

まずは気持ちを打ち明けられる場所を見つけよう

「気づき」は、アダルトチルドレンや愛着障害から抜け出すための第一歩と考えて下さい。気づくことで、これからの未来はいくらでも作り変えることができます。愛着障害も同じ。愛着障害で苦しんできたからと言って、これからも先に同じ未来があるとは限りません。

今は、インターネット上でアダルトチルドレンの苦しみを打ち明けられるような掲示板も増えてきました。あくまでネットなので参考程度ではありますが、匿名で自分の気持ちを言える場所があること・共感してくれる人に出会えるというのは心強いものになるはずです。

まず、気づいたあなたにエールを。そして、あなた自身の素晴らしさを自分で認められる日がくることをお祈りします。

アダルトチルドレンの連鎖から抜け出したいあなたへ

感じるだけで自由になれる幸せの12ステップ

「アダルトチルドレンの生きづらさを解消できる!」
仕事、家庭、育児などで人間関係がうまく行かないことから、運が悪い、自分は不幸だなんて思う悩みまで自分で解決できる12ステップになっています。本来の自分を取り戻して生きづらさから解放されたいあなたにお勧めです。

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