学校で教師もグルで集団いじめをうけて
幼稚園入学から中学卒業まで大なり小なりのいじめにあってきました。中でも1番辛かったのは5、6年生、それまで同じだった担任が変わった2年間でした。
私の両親は、つい最近までこのいじめが酷いものだったことを知りませんでした。当時、打ち明けたことはありました。泣いて訴えたこともありました。
泣いて訴えたけど
しかし、母は一貫して「いじめられているなんて恥だ。これが表に出たら私が恥ずかしくて買い物にも出られなくなるから、なんでもない顔をしていなさい。いつかは収まるから。」という繰り返しでした。このいじめにはある種のトリックがありました。
前の担任に敵意を感じていた現担任が、いつまでも前の担任を慕う私をターゲットにして、クラスで1番発言が通りやすかった女子のグループをけしかけて嫌がらせを始めたのでした。報酬は私立中学校合格のために有利な成績を付けるから、という約束だったそうです。
このいじめは、朝から帰りの反省会まで続きました。みんなで私の行動を監視し、何か落ち度があるとそれを取り沙汰して「どうすれば彼女を更生できるか」と議論するのです。私への親切、と彼らは言いました。
いじめは執拗に続き
しかし攻撃は執拗でした。時にはからくりに気付いた男子生徒が吊し上げられる光景もあり、これを担任が扇動していることは明白でした。子供の頃の記憶がまだらにもかかわらず、幾つかのミーティングでの出来事は今でも鮮明に残っています。
そして、担任はことの詳細を家庭訪問しては大袈裟に母に話すのです。母は酷く私の存在を恥じるようになりました。
私が何よりショックだったのは、いじめの辛さよりも、本来大いに信用出来る教師や子供よりも常識的だと考えていた大人の印象がガラリと変わったことでした。大人である教師がいじめをけしかけたこと、自分の保身のために子供のケアを怠った母親の行動。
大人に対する理想と現実のギャップが私を翻弄させました。半ば、大人になる事を毛嫌いする気持ちもありました。
いじめから20年たって
そのいじめから20年もたったある日、偶然その時に私をいじめた女子グループの一人に会いました。結婚をして子供もいる彼女は、子供を抱えながら「色々あったよね。でももう忘れたでしょ?子供がしたことだもんね。」と悪びれず笑っていました。
そして、先生との約束についても打ち明けてくれたのでした。不思議と恨みはありませんでした。この人は何を言っているのだろう、とまず思いました。いくら子供だったとはいえ、自分が何をしたかぐらいの自覚があってもいいのでは、と。
そして同時に彼女が抱えていた女の子を見ました。まだ話の内容はわからない小さな子でしたが、昔、成績欲しさに同級生をいじめた母親を持つその子が不憫に思われ、一見幸せそうに見えた同級生家族でしたが、なんだか哀れに感じてしまいました。
情緒的に恵まれない人の人生は、長い目で見れば悲しいものです。それをわからせてくれた再会でした。
詰まっていたものがすっと通った気がしました。みんな、あの頃にあった事を忘れているんだな、という安堵感もあり、「じゃあ、これからは卑屈になる必要はないのだな」と、少し気が晴れました。
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