パーソナリティ障害と認知症は何が違う?老年期の精神疾患とは

老年期に突然人が変わったように豹変してしまうというのはよく聞く話です。介護をしたり接している側は突然のことに混乱してしまい、大きな精神的負担となります。

多くの場合は認知症によるものとして診断されますが、中にはパーソナリティ障害が原因である場合もあることがわかっています。認知症との鑑別が難しいほか、年齢的に治療というよりもこれから先どう介護していくかという観点が重要になります。

ここでは老年期のパーソナリティ障害と認知症について、ケアの方法などについて解説します。

認知症とパーソナリティ障害!どう区別する?

認知症とパーソナリティ障害を区別することは用意ではありませんが、心身にどのような病理的変化が起こっているかによってある程度判別することが可能です。

認知症の場合

認知症は脳細胞の不可逆な変質により、認知機能や知能が低下してしまう状態です。臓器としての脳に物理的な影響が出るという点で精神疾患とは明確に区別されます。

パーソナリティ障害の場合

老年期になってパーソナリティ障害を発症するケースが増加してきていることが知られています。中でも感情が不安定になる境界性パーソナリティ障害になる場合が多く、これによって人格が豹変してしまうと考えられます。認知症が脳そのものの変質出会ったのに対し、パーソナリティ障害は老年期の精神状態の悪化が原因とされます。

認知症とパーソナリティ障害の関係!併発もする?

認知症とパーソナリティ障害は前述のように明確に区別されますが、パーソナリティ障害をもともと持っていた人がさらに認知症になってしまうなどの状況もあり得ます。

パーソナリティ障害と認知症が組み合わさると

このケースでは自己愛性パーソナリティ障害と認知症が組み合わさることがあります。自己愛性パーソナリティ障害は誇大な自己像で他人を見下すという傾向がありますが、これに認知症が組み合わさることで介護施設などでもトラブルになってしまうことがあります。

老年期パーソナリティ障害とは?他との違いは?

それまで特にパーソナリティ障害的な傾向がなく、かつ認知症なども患っていない状態で突然人格が豹変してしまう場合は「老年期パーソナリティ障害」として診断が下されます。これは他のパーソナリティ障害とは少し異なる特殊なもので、高齢であることも関わって特別な配慮や支援が必要になります。

症状の特徴

老年期パーソナリティ障害自体は認知症による人格の豹変とほとんど変わりません。多くの場合は物静かな人が突然暴言を吐くようになる、優しい人が突然攻撃的になるなど、性格が反転するように変わってしまいます。

    <老年期パーソナリティ障害チェックリスト>

  • 精神疾患ではない
  • 認知症など脳機能に問題はない
  • 老年期になって急に性格が変わってしまった

老年期パーソナリティ障害の原因!2つの要素

老年期のパーソナリティ障害には、他のパーソナリティ障害にはない大きな2つの原因があると考えられています。いずれも高齢になるにつれて誰にでも起こる可能性があります。

脳の機能低下

肉体の老化に伴い脳の各機能も低下していきます。これにともなって自分の状況や周囲の環境に対する適応能力が低下し、自分の置かれている状態を受け入れることができないという状況になります。

また介護を受ける生活になることでそれまでの人間関係が途切れてしまったり、病気になってこれまでと同じように生活できなくなるなど、さまざまな物事を失うことが増えます。

誤解を恐れずに言えば、高齢者とは失いながら余生を過ごす存在であるため、若い時以上に適応能力が必要になります。しかし脳の機能が低下することによって適応能力が著しく低下し、失うものが多すぎて精神に支障を来してしまうことがあります。これが次項の適応障害となって現れます。

適応障害

老年期パーソナリティ障害の大きな原因のひとつには適応障害があります。適応障害自体は年齢を問わずになる可能性のある精神疾患で、環境の変化に精神が着いていけないことで起こるものです。

適応障害は不安や焦燥などの感情を生みますが、老年期ではこれがトリガーとなってパーソナリティ障害に発展してしまいます。パーソナリティ障害であれ適応障害であれ、精神疾患は適切な治療と相応の時間をかければ改善するものです。

しかし介護が必要な老年期では精神治療に十分な時間やリソースを割くことは難しいという現実があります。そのため老年期パーソナリティ障害では治療というよりも、より良い余生を過ごせるようなケアが求められます。

老年期のケア方法は?考え方のポイント

老年期のパーソナリティ障害では「治す」というより、穏やかに日常を送れるようにケアするという観点が重視されます。もちろん他のパーソナリティ障害と同様に精神科における治療が行われることもありますが、他のタイプ以上に周囲の人の支援が必要です。

変化を受け容れ、穏やかに接する

もっとも重要なのはケアをする家族などの側が、本人の変化を受け容れることです。それまでとはまるで逆の人格になってしまった肉親を受け容れることは簡単ではありませんが、拒絶し続けることはお互いの辛さをいたずらに長引かせるだけになってしまいます。

また高齢者は相手の表情に対して敏感になり、相手の感情の機微を鋭く読み取ることができます。そのため老年期のパーソナリティ障害の相手と接する際は「穏やかな表情」を心がけて対応します。

施設に入居する際は状態を伝える

パーソナリティ障害と認知症が組み合わさったケースの例でも触れたように、人格的な変化と認知能力の低下により、施設などで問題を起こしてしまう可能性があります。そのため入居・入所を検討する際は施設側にパーソナリティ障害があることを伝え、その上で受入が可能ならば入居をすることになります。

最近では精神疾患や障害のある高齢者の入居をサポート・コーディネートしてくれるサービスもあるため、自分たちではどうにもならない状態ならそのようなサービスを利用するのも有効な手段です。

周囲の支援が不可欠!自分も辛くならないために

精神疾患やパーソナリティ障害には医療機関だけでなく周囲の人々の支援が重要な役割を果たします。生活をする上で肉体的にもさまざまな困難を抱える老年期においては、その重要性はさらに増します。

老年期の人格急変は認知症であれ、パーソナリティ障害であれ、それほど珍しいものではありません。家族にとっては受け容れがたいことではありますが、本人が介護を必要とする状態である以上、これから先どう介護していくかというように考えを切り替えることが重要です。

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